芸術という分野において、


表現の自由というものがある。



でも、それは往々にして、自由という制限の中における自由である。



音楽の分野でも、


表現の自由があるけれど、


得てしてそれは、自由という制限の中にある自由だ。


そして、それはこうも捉えられる。


不正解はない、


ただ、格好悪いは存在する。



俺のドラムの先生が、俺が課題曲のフィルを考えてきた時に


「フィルインって何叩くかは自由だけど、曲によっては格好悪くなるのもあるんだよね」


この前のバンド練習で、俺がドラムの人に言い放った台詞も同じだった。


「不正解はないけど、相応しくないフレーズは存在する、曲の雰囲気を考えろ」


俺のドラムの先生は、俺にドラムの上手さだけではなく、

どうやったら格好の良いドラムを叩けるか、どうやったらバンドが映えるか、

”格好良いドラムを叩け”というのが先生の口癖だった。

俺はそれを一番教え込まれた。



俺もバンドメンバーには、よく

「かっこいいことをしよう」と言っている。


ライヴをしたいならかっこいいことを見せられないといけない。

ダサい姿を見せて幻滅されたくない。

ダサかっこいいことが出来るのは、すでにそいつらがかっこいいからだ。

俺達にそんな実力はない。

まずはかっこよくならなきゃいけない。

だから、俺はかっこいい曲を作る。

かっこいいフレーズを作る。


今はそれにあいつらが付いてこようとしている段階。

だけど、あのドラムは俺の作ったかっこいい曲に合ってない。

ついて来ない。

まず基礎から間違ってる。

ベードラの音聴こえない。

前の記事に書いたように、

あいつは休学中でバイトもしてない。

時間も体力も、多分ボンボンだから金もあるはずなのに、

毎日何やってんだ。

どれかひとつに熱中出来なくて結果出せないなら、

何でもいいからやれよ!

どれにも手つけてないからどれにも全力になれねんだべよ!

いい加減、おじさんはオコです!

気持ちがあるのかないのか知らんけど、

やる気があるなら改善してみせろ!

ないなら、もう練習来なくていい。


かっこわるいやつをダラダラ引きずっていっても、

俺には、そいつを待ってやれる余裕はない!

俺だって、今にももっと先へイキたい!


俺が本気になったら、

多分誰もついてこれないってのが分かる。

今のメンバーすごくいいけど、

一人のひずみが

それだけですべてをダメにするってこともある。



そろそろおじさん、本気でキレたい