このままだと僕は何者にもなれない気がする。

すごく胸の内側が疼く。

確かに、このままあの会社で働けば出世して給料も増えるし、クビになる事も低いだろう。

でもそんな安定した確かな未来には虚無感を覚える。

どうしようもない。

僕はこうなるべくして育ったのだから。

仕事に慣れていくにつれて、胸の奥がざわめく。
期待ではなく不安だ。
富や名誉では埋められないだろう。


死にたくないけど、夢を叶えず死ぬのならいっそ死んでしまいたい。
生きるために夢を見ている。
会社で働いているのは夢を叶えるための稼ぎを産んでいるにすぎない。
250万溜まったら、ワーホリに行く。
その先のことは漠然としている。
無計算な計画。
でも遊びに行くわけではない。
思いのままに生きるために、勉強しに行くのだ。
明確な将来像なんてものはないが、そこへ行けば自分の行きたい方向への視野が開ける気がするのだ。

今の会社の人間は、オレが入社した時に
「会社に入ったら世界が広がる」なんてことを言っていたが、そんなこと信じれるはずもなかった。
現に、会社で身に付くのは会社仕事に必要な事しかない。
世界なんて広がらない。ふざけるな。
より世界が狭まってしまったように思う。
オレの見たい世界は、もっと本当に世界そのものだ。
それは人の常識など追いつくことも出来ないくらい漠然としているが、途方もないくらいの膨大な視野と世界だ。


先に生まれた人達は、自分の人生の失敗を後の若者に重ねて、勝手に人の道を修正したがるけど、ふざけるな。
そんな生きる自由のない世界に生まれたのなら、オレはテロリストにでもなるよ。

押し付けるな
お前らの諦めの人生を常識だと履き違えるな

あんたらはバブルの時代に楽しんだんだろうけど、オレらはそんなハッピーな時代を知らないんだ。


オレは世界の歴史に名を残す人間ではないけれど、オレが夢を叶えたとて誰もが認める人間になるはずもないけれど、
オレはオレ自身を否定して死にたくないぞ。

一つの夢を叶えたら、また新しい夢を思い描き繋いでいく。
そうやってオレは誰にも語られることのない人生を生きる。

いつ死ぬか解らない。
だから死ぬ時には涙を流して喜べる人生を生きたと思いたい。
これを世のお利口な常識人たちに否定されても、知ったこっちゃねぇ
ダメで奈落の底に墜ちても、生きる事を諦めはしない。


本当に、
オレの幸せは常識の範疇にはない。
安定された将来でも、金でも、地位でもない。
自分の生き方を貫いたか、そうでないか。
そんなどうしようもない、ガキくさい次元の話なのだ。



親父も一年前のオレの想いを今はきっと忘れているだろう。
だからオレは自分を裏切らないために、あいつらの裏をかいてやるんだ。
親と義務とか、義理とか、そんな不自由な重石に真面目になる必要はない。
誰しも死ぬ時は死ぬのだから。
生きてるうちは生き急がなければ。
オレは長生きして老後を安心して過ごすために生きてるわけじゃない。
寧ろ長生きなんかしたくない。
やりたいことも叶わぬまま年老いて、身体も動かなくなって、目も耳も利かなくなるのなら、
それこそ後悔するに違いない。


オレはやはり、飲み込めない。




何が一番幸せか・・・


例えば、
オーストラリアで音楽が出来ればそれが一番いいに違いない。
 

 でも、そんな子供っぽいことだけじゃないんだぜ。
オレはちゃんと見てるから。
ただこのまま収まる気はない。
もっと色々な世界に飛んでいきたい。
20代で人生を決めるような将来性のないことをしたくないだけだ。

こんな歌がある。


こういう若い歌は大好きだ。